福岡・大分温泉めぐり旅
本記事は、2019年の年始に行ってきた旅行のレポートです。
以前私が学生の頃に18きっぷで訪れたことがある場所がちらほらですが、
やや急ぎ足であった・当時は温泉に目覚めていなかったということもある為
ジックリ堪能すべく行ってきました。
炭鉱の町へ
とりあえず博多まで行く。
新幹線で行くと運賃がなかなかバカにならないので、数か月前から予定が立てられる方で遠方にお住いの人は格安航空がオススメです。
所要時間はのぞみ利用で3時間半くらいです。
どうしても行ってみたい場所があったので、在来線に乗り込みます。
最寄りの須恵駅から2キロほど歩くと、志免鉱業所竪坑櫓に到着。
見ての通り廃墟なのですが、圧巻の一言です。
高さは約50メートルほどあり、かなり目立っています。
この建物は石炭採掘用の施設で、地下の炭鉱夫たちや採れたものを昇降させるために
使用されたそうです。
その特徴的な外観から海外では
Anti-Zombie Fortress
と紹介されているとか。
周囲を歩くと、ここが炭坑であった名残として石炭がごろごろと転がっています。
一区切りをつけ、博多へ戻ります。
博多駅の地下街にある名島亭で昼食をとります。
とんこつラーメンなのに不思議とあっさりした口あたり。
少々感じられるとんこつ特有の臭みも、個人的には好みです。
福岡温泉巡り
少し休憩したのち、温泉に向かいます。
二日市駅で降り、少々歩くと博多湯に到着します。
ここは加水や加温を行わず、かけ流しがなされています。
ほんのりと硫黄の香りがする点もたまりません。
かけ湯にも源泉が使用されている点もこだわりを感じます。
博多近隣でもう一湯気になった場所があったので行ってきました。
それがこの富士の苑です。
ぱっと見ではただのビジネスホテルの風呂としか感じませんが、極上湯です。
まず、利用状況がとても良いです。
加水・加温・消毒無し、一部カランにも源泉使用がなされています。
源泉が直接注がれる浴槽は44度程度(体感)と熱めですが、一番鮮度を感じられます。
そこからあふれ出たお湯が隣の部屋にある浴場にに投入されており、そちらは適温となっています。
飲泉所があったので飲んでみると、おそらくカルシウム由来である苦味を感じられます。この味は誰もが知るあの名湯、熱海温泉を彷彿とさせます。
入浴料金も400円とリーズナブルであり、地元の方で賑わっていました。
宿泊の為博多へ戻ります。
またラーメンが食べたくなってしまったため、博多駅にあるShinShinへ。
こちらも、とんこつラーメンとしてはかなりあっさりとしています。
うま味が豊富で後味もよく、何度も啜ってしまうスープです。
また博多ラーメンですがあの臭みが一切ありません。
とんこつが苦手という方でもおそらく美味しく召し上がることが出来るでしょう。
1日目はここまでです。
由布院温泉巡り
2日目は由布院へ。特急に乗って博多から出発です。
のどかな風景。
2時間程度で由布院に到着。
ここからお目当ての温泉まで2キロほど歩きます。
メインストリートからそこそこ離れ落ち着いた雰囲気のゆふいん泰葉へ。
ここでは貸し切り風呂ができるので、奮発して2500円の場所を選択。
少々青みのある綺麗な温泉がかけ流されています。
コバルトブルーのお湯で宣伝をしている宿のため、あまり青くないとガッカリされているレビューも散見するのですが、基本的に新鮮な温泉というのは透明です。
空気に触れ酸化をすることにより、色がついてくるのです。
この貸切風呂の色が薄めなのも、その鮮度ゆえでしょう。
入ってみると、強烈なつるつる感で全身気持ちがいい。至福の時です。
源泉は非常に高温なのですが、浴槽に投入する湯量が調整されており適温で入浴できるのも良い点でした。
メインストリートまで戻ります。
この一辺は観光客で大変繁盛しています。
その賑わいのすぐ隣の路地にあるのが、このゆのつぼ温泉です。
観光客にも開放されている共同浴場で、200円で入浴できます。
結構空いており、落ち着いて温泉を堪能できる穴場的なスポットです。
お湯は無色透明無味無臭の優しいもので、お肌すべすべになれます。
由布院には眺望の良い立派な露天風呂だけでなく、このように良質な湯をじっくり堪能できる施設もあるので、泉質にこだわる方はこちらも利用するといいでしょう。
ちょうど列車の時刻が近づいてきたので、大分行きに乗り込みます。
由布院のお湯でゆっくりしたためか、すぐに眠くなってしまい終点まで寝てしまいました。
大分駅周辺観光
大分駅に到着です。
とりあえずホテルにチェックインした後、駅前の温泉へ。
かなり泉質の良さそうな銭湯があるのですが、年始休みだったので他を当たります。
大分駅すぐ隣の、CITY SPA てんくうに来ました。
この施設の特徴は何より圧倒的な景色です。
ビルの屋上に位置しており地上80mに露天風呂があります。
そのため大分市内だけでなく、別府湾や遠くの山々まで一望ができます。
今まで入浴してきた中では間違いなくトップクラスの眺望だと感じます。
ここと肩を並べられる景色は、山梨県のほったらかし温泉くらいでしょう。
お湯は大したことないのかというとそうでもありません。
大分駅周辺で見られる太古の植物由来の紅茶色をした、気品ある色味の温泉です。
(このような泉質の温泉を、モール泉と呼ぶことがあります。)
循環消毒を行っておりますが、特に塩素臭は気になりません。十分に個性を感じられるお湯でした。
温泉の後、付近にあった居酒屋の豊後魚鮮水産へ 。
豊後鯖の刺身を注文。
鯖といったらせいぜい煮つけにする程度の魚で、大したことないだろうとたかをくくっていたところ、美味すぎました。
脂ののった、心地よい歯ごたえのある身。
結構高かったですが奮発した甲斐がありました。
2日目はこれでおしまいです。
別府鉄輪温泉巡り
最終日はいよいよ別府です。
大分から別府はたった3駅なのですぐに着いてしまいます。
ここからバスで鉄輪温泉へ。
鉄輪温泉では「地獄」といって、温泉に入るのではなく目で見て楽しめる施設が多数あります。
※2015年の夏に訪れた際の写真です。
有名な海地獄と血の池地獄。どちらも鮮やかな色をした温泉です。
先述の通りこのお湯につかれるわけではありません。
しかし今回訪れたかまど地獄では、なんと地獄の温泉に入浴することが出来ます。
かまど地獄への入場料のみで入ることが出来ます。追加料金はありません。
受付にて温泉に入りたい旨を伝えると鍵を貸してもらえるので、入口の近くにあるお風呂へ向かいます。
一般家庭のような小さい浴槽なのですが、見ての通りの青さ。
こんな美しい温泉を独り占めできるとはなんて贅沢だろう。
別府に来てよかったです。
他のtwitterやブログでの写真ですと濁りのあるブルーなのですが、私が営業開始時間とほぼ同時に訪れたからか、透き通った青でした。
酸化がそれほど進んでおらず、鮮度抜群のお湯を堪能できたのかもしれません。
温泉に入るためにここへ来ましたが、せっかくなのでかまど地獄めぐりも。
画像のように、とにかくバラエティに富んでいます。
飲泉や蒸気を吸入できる設備もあり、この地獄は五感で鉄輪を堪能できる素晴らしい施設だと感じます。
かまど地獄を後にし、鉄輪の公衆浴場に赴きます。
途中にみはらし坂という名の、別府の象徴である湯けむりを一望できるスポットに出会えました。
NHKが全国から公募した「21世紀に残したい日本の風景百選」において第2位に輝くなど、多くの人々に認められたこの景色。思わず見とれてしまいました。
この地区にはいくつもの公衆浴場が密集していますが、そのうち2つのすじ湯温泉と渋の湯に行ってきました。
お湯としてはどちらも似通ったもので、少々の塩味がある熱々の温泉です。
また100円で入浴できる・循環や消毒を行わずかけ流し利用されているホンモノ温泉であることも共通点です。
双方とも趣のある、素晴らしい温泉です。
(注意点として、すじ湯温泉は水道が通っていない為シャンプー類は使用できません。)
温泉を満喫したのち、最後は別府名物の冷麺を食べて帰ります。
別府駅からすぐにある六盛で頂きます。
そば粉を使用した、モチモチしながらも歯ごたえがとても強い太麺が特徴的です。
スープは昆布と牛が使用されており、あっさりかつ旨味が強いものとなっています。
またキムチが入っているため酸味がプラスされ、より一層美味しさを引き立てています。
以上で2泊3日の旅行は終了です。
ご覧いただき、ありがとうございました!